LAN内にDHCPサーバーやDNSサーバーがある場合、それらを設定することで実現します。
けれども、多くはルーターのDHCP機能を利用しているでしょう。その場合のIPアドレスの固定やホスト名、また名前解決の方法を記します。
LAN内のPCはすべて固有のホスト名とIPアドレスが設定されていなくてはなりません。例えばLAN内に2台のPCがあり、それらのIPアドレスとホスト名を次のように決めます。
1台目 192.168.11.101 sazae
2台目 192.168.11.102 wakame
'192.168.11' の部分はルーターが決め、最後の '.101' などは自分で決めます。多くのルーターのDHCP機能は、自分を '192.168.11.1'、1台めのPCを '192.168.11.2'のように下から順にIPを割り当てます。そこで固定IPは '.101' から割り付けることにしましょう。(最大値は255)
1. ホスト名の設定
パピーをインストールするときにホスト名を設定することができますが、後からでもできます。
メニュー → セットアップ → インターネット接続ウィザード
最初の画面に「ホスト名の変更」があります。1台目は「sazae」と入力します。2台目は「wakame」。
2. IPの固定
同じく「インターネット接続ウィザード」で「有線あるいは無線LAN」のボタンをクリックすると、LAN接続ツールが3つ出てきて選べるようになります。
このうち「Network Wizard」だけが固定IPを扱えるので、これを選びます。
Network Wizard に入るとインターフェースの選択を聞かれるので、使用するもの(通常は eth0)のボタンをクリックします。
eth0の設定画面のいちばん下に「固定IP」のボタンがあるので、これをクリックします。
次の画面に入力項目が並びますが、いちばん上のIPアドレスのところに現在のIP、たとえば '192.168.11.2' などと表示されているはずです。
これを1台目は末尾の '2' を「101」と書き換えます。(192.168.11 の部分はルーターにより異なる。その部分は書き換えない。)
それ以外の項目はそのままにしておきます。
2台目も同様に末尾を「102」と設定
3. 名前解決
2台目の wakame でサーバーを動かし、1台目の sazae から wakame にアクセスするには wakame のIP「192.168.11.102」を指定すれば繋がります。
しかし数字の羅列では面倒なので、「wakame」と入力すればIP「192.168.11.102」と変換・解釈してくれるとありがたい。これを名前解決と言い、DNSサーバーがその仕事をやってくれます。しかしDNSサーバーが無い場合に別の方法があります。
/etc/hosts ファイルを開いてみると
などとなっているでしょう。1行目はそのままにして、2行目以降は意味がないので消してしまって sazae と wakame の各行を加えます。('192.168.11' の部分はルーターにより異なる。')127.0.0.1 localhost sazae
192.168.1.1 pc2
192.168.1.2 pc3
192.168.1.3 pc4
PCの再起動などは必要ありません。127.0.0.1 localhost sazae
192.168.11.101 sazae
192.168.11.102 wakame
以上で無事 wakame を指定して接続できるようになります。