new_Puppy3さん、こんにちは。
なにか、だんだん問題がすりかわって来ている感じがします。
勝手ながら整理させていただきます。
1.なぜパピーは軽いOSなのにYoutube動画が滑らかに再生されないのか。
これは暇人さんの解答の通りです。
パピーは多くのシステムで動作するようになっていますので、
個々のハードウェア(特にビデオカード)に対する最適化が不十分です。
Windowsで言えばビデオカードのドライバをインストールせず、
Windowsの共通VGAドライバで動作しているようなものです。
なのでビデオカードの能力のほとんどを引き出せていません。
またWindowsにはアプリケーションが直接ビデオカードを操作できる
DirectX(Direct3D、DirectDraw、OpenGL)といった仕組みがあり
ビデオカードのWindows用のドライバはこのDirectX向けに作成されています。
パピーはシステムを小さくシンプルにするため、画面描画にDirectXのような
高速化の仕組みがないのです。
パピーはCPUやメモリの能力をフルに引き出してはくれますが、
逆にビデオカードの能力はほとんど使われていない、
と思っていただいて間違いないでしょう。
当然ビデオカードの動画再生支援機能も使われていないと考えられます。
またYoutubeの動画ということは、
SeaMonkey等のブラウザ上でFlashPlayerが動作しているわけですから、
ブラウザやFlashPlayerの重さや最適化度合い等も考慮しなくてはならないでしょう。
以前伺ったnew_Puppy3さんのマシンスペックに近いと思い、
セレロン300MHz、メモリ256MBのマシンで試してみました。
実際にSeaMonkeyを起動しYoutubeを再生してみましたが、
やはり紙芝居状態で、見るに耐えませんでした。
Youtubeの再生はセレロン650MHzやPentium3/800MHzでも引っかかりが感じられ、
PentiumM/1GHzのマシンでようやくマシになるといった感じです。
2.Youtubeの動画をダウンロードして視聴する方法
「pytube」という具体的な名称を上げていただいていますが、
このアプリはGnomeアプリで、GTK+2.12のライブラリを要求するようなので
パピーでは動かないでしょう。
この手の検索からダウンロードまで可能なアプリは一見便利に見えますが、
Youtube側の仕様変更が原因で検索やダウンロードができなくなる場合があり、
アプリの更新を待たなければならないので結構面倒です。
kometsukibattaさんがおっしゃるようにダウンロード支援サイトや
ブラウザのアドオンツールを使うのがお薦めです。
ローカルでの再生はデフォルトのプレーヤー、Gxineで可能だと思います。
実際にYoutubeから3つほどダウンロードし、ローカルで再生できました。
3.パピーの画面右下の○○M free表示について
この表示はFrugalインストールの場合は個人保存ファイル
(デフォルトではpup_save.2fs)の空き容量を示し、
Fullインストールの場合はパピーをインストールしたパーティションの空き容量
を示しています。メモリ容量ではありません。
Frugalインストールならメニュー>ユーティリティ>個人保存ファイルのリサイズ
を開いてみてください。以下のように表示されるはずです。
----------ここから----------
パピー個人用保存ファイルの変更ユーティリティへようこそ!
個人ファイル名は pup_save.2fs です。個人データ、設定ファイル
メール、ニュースグループ・キャッシュ、ヒストリファイル、
インストールされたパッケージなどが含まれています。
全体のサイズは xxxMバイトで、pup_save.2fs の中に
○○Mバイトの空きスペースが残っています。
pup_save.2fs ファイルは sda○ パーティションに保存されています。
sda○ に xxxxMバイトのスペースが残っています。
----------以下略----------
赤字で示した○○Mバイトが、画面右下の○○M free表示に一致するはずです。
注意:リサイズは増加しかできません。増やす必要が無いならEXITを押してください。
削除する前提で何か大きなファイルをダウンロードしてみてください。
ダウンロードして保存した分の容量が減るはずです。
再起動しても変わりません。削除すると元に戻ります。
4.freeコマンド結果の「buffers」について。
>私は「buffers」は一度に取り込めるデータのサイズを記しているのだと思っています。
この認識は間違っています。
buffersはHDDからの繰り返し読み込みを軽減するために、一度メモリに読み込んだ
プログラムやファイルをすぐに開放せずに、ストックしておく領域のことです。
つまり、今は使われていないけど、またすぐに使うかもしれないから、
メモリ上から追い出さずに、とりあえず残してあるデータの量を示しています。
これから取り込むデータのための空き領域の量ではありません。
OSが自動で決定しますので、ユーザーが変更することはできません。
(メモリがキツくなればどんどん開放しますし、空いてればbufferで使う)
Linuxのメモリ管理に関しては以下のURLが理解しやすいと思います。
http://www.math.kobe-u.ac.jp/‾kodama/ti ... emory.html
また、freeやtopのコマンドでメモリ使用量を見る場合は、
ブラウザでYoutubeの動画を再生中に測らないと意味がありません。
実際に上記のセレロン300MHzのマシンで 再生中にfreeでメモリ使用量を見たところ、
total:255704のうちused:218408、free:37296、buffersが32364、Swap未使用
といった状態でした。
さて、最後にもう一つ検証結果を…
上記セレロン300MHz、メモリ256MBのマシンで
ダウンロード済みのYoutube動画を
Gxineプレーヤーを使ってローカル再生してみました。
通常版の動画(約25分で59MB)は
とても滑らかに再生できました。
ハイクォリティ版の動画(同じく約25分で119MB)は
多少のカクつきやチラつきは感じるものの
ブラウザ上で通常版を再生するよりもはるかに滑らかでした。
当然セレロン300MHz/メモリ256MBと
PentiumMMX233MHz/メモリ192MBとでは
イコールではないでしょうが、参考までに。
ローカル再生中(ハイクオリティ版)のメモリ使用量を見たところ
total:255704のうちused:251308、free:4396、Swapも44使われていました。
ブラウザ+FlashPlayerでの再生よりも多くのメモリが使われています。
再生が追い付かない原因はメモリ不足ではないようです。
ブラウザ+FlashPlayerでは通常版でも紙芝居、
Gxineならハイクオリティでもそこそこ見られる。
ということは、犯人は明確ですね。
ブラウザ+FlashPlayerの実行速度が遅い、
しかもブラウザをGtkmozに変えても再生速度に変化がないのなら…
FlahPlayerの実行速度が遅いのが原因だと思われます。