CUPSの日本語化はけっこうたいへんでした。何を苦労したのか記録しておきます。
ppa-422のCUPSはバージョン 1.1.23で、v.4.1.2と同じです。あるいは Vine Linux 4.2 も同じバージョンのCUPSを採用しています。
なにを苦労したかというと、4.1.2.1JPのものをそっくり持ってくればよかったのだが、そうせずに、CUPSの持つi18n化機構を利用しようとしたからです。手本はVineにありますので、基本それを持ってきます。持ってきたものは次のとおり(ディレクトリ名はパピーのもの)。
/usr/share/locale/ja/cups_ja
/usr/share/doc/cups-1.1.23/ja 以下
/usr/share/cups/templates/ja 以下
これで seamonkeyから http//localhost:631 にアクセスすればCUPS管理の表示が日本語で出てきます(キャッシュのクリアは必要かも)。
ところが、Menuから プリンタの管理 を選ぶと英語になってしまう。Barryさん、またやってくれるよなと、スクリプトの中から 環境変数LANGを書き換えているところを探す...が、書き換えは行われていない。
Seamonkeyからアクセスするのと、Menuから入るのではブラウザが異なる。Menuからは PuppyBrowserが呼び出される。このPuppyBrowserはエンジンは seamonkeyのものを使うので、同じはずなんだけどなあ。
で、/rootディレクトリ内を探すと .PuppyBrowser というディレクトリがある。ここにPuppyBrowserの設定があって、
/root/.PuppyBrowser/mozilla/prefs.js というものがある。
これは /root/.moozilla/default/r3y1skkw.slt/prefs.js と似通っている。しかし、優先言語の設定が無い。そこで、これを /root/.moozilla… のものを参考に、次の行を挿入する。
コード: 全て選択
user_pref("intl.accept_languages", "ja, en-us, en");
user_pref("intl.charset.default", "UTF-8");
user_pref("intl.charsetmenu.browser.cache", "UTF-8, ISO-8859-1");
これでOK。Menuから プリンタの管理 を選んでもちゃんと日本語になる。(/root/.PuppyBrowser/mozilla/Cache内を掃除しないといけないかも)
CUPSの管理は webインターフェースを使っている。サーバーとクライエントの関係で、言語をどうするかはサーバー側ではなくクライエントに合わすという考え方になっている。クライエントがどの言語を使うかはブラウザが伝達することになるが、 seamonkeyは環境変数LANGを見ない。基本は使用者が seamonkeyのメニューから 編集>設定>Navigator>言語 と進んで 表示する言語で日本語を先頭に持ってくることで行う。
PuppyBrowserはシンプルブラウザなので、この設定をGUIで行う手段を持っていない。
/root/.PuppyBrowser/mozilla/prefs.js の修正に加え
/usr/sbin/cups_shell もi18n化したものを
lang_support_ja-pup4.4.2.2.7.pet に収録しました。
4.20p1JPから gtk20.mo, gtk20-properties.mo, Vine 5βから(だったかな?)の gftp.mo、
YoNさんの medit要の翻訳(私もちょびっと修正)も入れています。
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